2011年09月01日

内部告発後の配転無効=「人事権の乱用」―オリンパス社員が逆転勝訴・東京高裁


 大手精密機器メーカー・オリンパスの社員が、内部告発によって不当に配置転換されたとして、同社などを相手に配転命令の無効確認と損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が31日、東京高裁でありました。

 判決では「配転命令は人事権の乱用に当たる」として、請求を棄却した一審東京地裁判決を変更し、配転先で勤務する義務がないことを確認するとともにオリンパスと上司1人に計220万円の賠償支払いを命じたということです。

 以前、当ブログでもこちらで記事にしていますが、今回は社員が逆転勝訴したことになります。

ひらめき内部告発後の異動「正当」 オリンパス社員の請求棄却(2010年1月16日)
ひらめき社内告発で制裁人事、オリンパス社員が人権救済申し立てへ(2009年2月28日)

 通報をしたことを理由として、労働者(派遣労働者も含む)に対して解雇その他不利益な取り扱いをすることは、公益通報者保護法でも禁止されていますし、今回のケースでは、同社の社内規定でも不利益扱いの禁止が規定されていました。

 報復人事にあたるのかどうか等、詳細は記事の範囲内でしかわかりませんが、配置転換の必要性や労働者が被った不利益の程度などが総合的に判断されたのでしょう。

 金銭的な不利益(給与の減額等)もそうですが、畑違いの仕事に就かされたり、閑職に追いやられるというのは、精神的には辛いものです。

 こうした問題が表面化してトラブルになると、解決までに何年も時間がかかります。長期化して仮に労働者側が勝っても、企業の賠償額はわずかなもの。

 報復人事や不利益取り扱いを恐れて、内部通報がされないことというのは世の中には多いのでしょうね。

【記事】

 内部通報で配転は無効 オリンパス社員の請求認める判決

 会社に内部通報したために不当な配置転換をされたとして、精密機器大手「オリンパス」の社員が配転無効の確認を求めた訴訟の控訴審判決が31日、東京高裁であった。鈴木健太裁判長は、一審・東京地裁判決を変更し、配転命令が無効だとする逆転判決を言い渡した。同社側に220万円の賠償も命じた。

 原告の浜田正晴さん(50)は2007年、「営業秘密を知る取引先の社員を引き抜くのはオ社の信用を失わせる」と考え、上司や社内のコンプライアンス(法令、規範順守)室に通報。その後、それまでの営業職とは異なる調査研究業務や、品質保証の勉強をさせられてきた。

 判決は、内部通報した社員への不利益扱いを禁じた社内規定に反する配転だったと指摘。「通報で引き抜きを阻止されたと考えた上司が、制裁として配転した。業務上の必要性とは無関係だった」と述べ、人事権の乱用にあたると判断した。

 そのうえで、品質保証部門への配転後に「浜田君教育計画」と題した書類を渡され、初歩のテキストを勉強させられ続けたなどの処遇について「侮辱的な嫌がらせで、違法だ」と指摘。同社と上司にボーナスの減額分や慰謝料など220万円を支払うよう命じた。

 一審・東京地裁判決は「配転による不利益はわずかで、報復目的とはいえない」として浜田さんの請求を棄却していた。
 オリンパスは「一審判決通りの結果が得られなかったのは大変残念」とのコメントを出した。

   (8月31日 asahi.com)


posted by 千葉は千葉でも@幕張本郷 at 18:57| ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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