2011年05月30日

平均賃金


 労務関係で、ある事が起こった時に、「平均賃金」を尺度として算定することがあります。

 「平均賃金」とは、労働基準法等に規定されている概念で、休業手当や解雇予告手当などを算定するときなどの基礎となる賃金のことであり、労働基準法第12条に規定されています。

 平均賃金の算定方法は、原則として平均賃金を算定する事由の発生した日以前3ヵ月間に、その労働者に支払われた賃金の総額をその期間の総日数(暦日数)で除した金額をいいます。(歴日数なので、3ヵ月の合計が91日、92日等になったりします)

 賃金の総額とは、通勤手当などの諸手当を含み、税金などの控除をする前の金額です。臨時に支払われる賃金や3ヵ月を超える期間ごとに支払われる賃金(賞与など)は含みません。

 賃金締切日がある場合、その起算日は直前の賃金締切日になります。また、雇い入れ後3ヵ月に満たない者については、計算期間は雇入れ後の期間となります。

 ただし、労働者の生活保障であり、通常の生活資金をありのまま算定することが基本であるため、日給、時間給、請負制で賃金を支払われる労働者については、原則通りに計算すると、平均賃金の額が低くなってしまうため、最低保障が決められています。


 日給、時間給、請負制の場合、次の@またはAのどちらか高いほうを平均賃金とします。

 @ 3ヵ月間の賃金の総額÷3ヵ月間の総暦日数
 A 3ヵ月間の賃金の総額÷3ヵ月間の労働日数×60/100



 また、平均賃金の計算期間中に、以下の期間がある場合には、その日数、その期間中の賃金は控除します。

●労働災害により休業した期間
●産前産後の休業期間
●使用者の責任によって休業した期間
●育児・介護休業期間
●試みの使用期間



 雇入れ当日に算定する事由が発生した場合等、平均賃金の算定が難しい場合には、厚生労働大臣が平均賃金を定めることになります。平均賃金の算定が難しい場合がありますので、平均賃金についてわからない場合には最寄りの労働基準監督署に問い合わせるなどしてもよいでしょう。


 平均賃金の計算は、労働基準法上では、以下のような場合に利用します。

@労働者を解雇する場合の予告に代わる解雇予告手当 … 平均賃金の30日分以上 (労基法第20条)
A使用者の責に帰すべき休業における休業手当 … 1日につき平均賃金の6割以上 (労基法第26条)
B年次有給休暇を取得した日について平均賃金で支払う場合の賃金 (労基法第39条)
C労働者が業務上負傷し、もしくは疾病にかかり、または死亡した場合の災害補償等
 (休業補償(第76条)、障害補償(第77条)、遺族補償(第79条)、葬祭料(第80条)、打切補償(第81条)及び分割補償(第82条)、労災保険法)
 ※休業補償給付など労災保険給付の額の基礎として用いられる給付基礎日額も原則として平均賃金に相当する額とされています。
D減給の制裁の制限額 … 1回の額は平均賃金の半額まで、何回も制裁する際は支払賃金総額の1割まで (労基法第91条)



posted by 千葉は千葉でも@幕張本郷 at 00:00| ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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