2010年02月17日

過労で寝たきり、ファミレスに1億9500万円賠償命令


 長時間の時間外労働が原因で寝たきりになったとして、鹿児島県鹿屋市の元レストラン店長と家族が、外食店を経営する康正産業(鹿児島市)に損害賠償を求めた訴訟の判決が16日、鹿児島地裁でありました。

 判決では、安全配慮義務違反と発症との因果関係が認められ、未払い残業代や介護費として約1億9500万円という高額な賠償命令が出されています。

 長時間労働、過重労働による心身の疾患に関する判決が多くなっています。

 別の事件で、2008年4月28日の大阪地裁判決でも、大阪の男性が長時間労働による脳出血で意識障害を起こし、会社側の安全配慮義務違反を認定し、約2億円の支払いを命じたことがありました。

 それにしても、1ヵ月200時間以上の残業というのは、過労死の認定基準をはるかに超えており、これでは健康を害してしまいます。特に外食産業の店長は、名ばかり管理職問題で、残業代未払いや過労死などの事件もかなり多くなっています。

 労働者の病気の原因が、業務と因果関係にあり、使用者の安全配慮義務違反によるものであることが認められれば、会社の責任はかなり重責になります。

 生身の人間が働いているわけですから、会社は、日頃から従業員の心身の健康への配慮や安全配慮義務を怠ってはいけません。

 労災の範囲を超えて、今後もこうした被災労働者やその家族の損害賠償請求は増えるでしょうし、こうした判決も多くなるでしょう。会社としては、よりいっそう安全配慮義務が求められることになります。

【記事】

 過労で寝たきり、会社側に1億9500万円賠償命令

 長時間の残業による過労がたたり寝たきりになったとして、鹿児島県鹿屋市の元レストラン店長松元洋人さん(35)と家族が、外食店を経営する康正産業(鹿児島市)に損害賠償を求めた訴訟の判決が16日、鹿児島地裁であった。山之内紀行裁判長は未払いの残業代や介護費として約1億9500万円の支払いを命じた。過労死弁護団全国連絡会議によると、全国の過労を巡る訴訟の中で最高額に匹敵する賠償額だという。

 判決によると、松元さんは同市の和食レストランで店長として勤務し、1カ月の残業は200時間に上っていた。04年11月、自宅で心室細動を起こし低酸素脳症を発症し、意識不明の寝たきり状態になった。

 康正産業は鹿児島県を中心に和食レストラン「ふぁみり庵」などを約50店舗を経営している。

   (2010年2月16日 asahi.com)

【記事】

 過労で発症、2億円弱賠償命令=元飲食店店長、意識不明で寝たきり−鹿児島地裁

 鹿児島県鹿屋市の元飲食店店長松元洋人さん(35)が「低酸素脳症」を発症し、意識不明で寝たきりになったのは、長時間の時間外労働が原因として、松元さんと両親が、飲食店経営会社「康正産業」(鹿児島市)を相手に計約3億5000万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決が16日、鹿児島地裁であった。山之内紀行裁判長は安全配慮義務違反と発症との因果関係を認め、未払いの残業代を含め計約1億9500万円の支払いを命じた。

 原告側代理人によると、損害賠償額は約1億8700万円で、過労をめぐる訴訟では最大規模という。

 判決は、松元さんが2004年に低酸素脳症を発症する1カ月前の残業時間を月176時間、発症2〜6カ月前も同平均200時間と認定。「被告に安全配慮義務違反があったことは明らかで、不法行為にも該当する。低酸素脳症発症との間に因果関係もある」と指摘した。

 判決後会見した母紀子さん(60)は「『(判決は)会社を断罪している』という話を弁護士から聞いて、胸のつかえが取れた」とコメント。父美幸さん(66)も「息子に良い報告ができる。これで介護に専念できる」と話した。

 康正産業は1970年設立で、正社員は約380人。鹿児島、福岡、宮崎、熊本の4県ですしや和食レストランなどを展開している。

 康正産業の話 判決文を見て、今後の対応を決める。

   (2月16日 時事通信)

posted by 千葉は千葉でも@幕張本郷 at 06:00| ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする