2009年07月10日

ヤマト運輸に労基署が是正勧告 2営業所でサービス残業


 記事だけでは詳細は不明ですが、就業規則に記載がなく、運転手の勤務1時間当たり300円が控除されており、それが給与明細に記載がなく、本人にも周知されていないというのは、大企業としては不明瞭なルールであります。日雇い派遣のピンハネのような感じなのでしょうか。

 過去にも別の労働基準監督署からサービス残業をめぐって是正勧告を受けていたとのことですが、大手運送業であるヤマト運輸の場合は各地に営業所があり、賃金や労働時間のルールが全社的に同一であるならば、他にも同様の事例はたくさんあるのではないかと思います。

 そもそもトラック運転者の労務管理というのは、特殊で難しい面もたくさんあります。

 手待ち時間の解釈、36協定で定める延長時間の限度、協定による拘束時間(の延長)、運転時間の上限、事故発生時の責任、腰痛の場合の判断、健康管理…等々、一般の労働者とは違う面もあります。 

 配達時間の指定など、荷物を受け取る側にとってはサービス向上は喜ばしいことですが、配達する側にとっては配達に追われ、休憩時間も取れず、心理的なゆとりも失われていくことにもなります。

 運送業にとっては厳しいのかもしれませんが、労働時間の適正な管理、サービス残業の解消のための努力は必要になってきます。

 労働者も会社に不満があれば、しっかり就業規則をチェックしているわけですから、使用者側が労務管理について関心が薄ければ、会社が労働基準監督署からこのように是正勧告を受けるということにもつながります。

 サービス残業自体は多くの会社で存在しているのですが、訴訟ということになれば、会社が負けた場合に大きな負担となるでしょう。

【記事】

 ヤマト運輸に労基署が勧告 2営業所でサービス残業

 宅配便大手のヤマト運輸(東京)が運転手に残業代を支払っていないとして6月、大津、徳島の両労働基準監督署から割増賃金を支払うよう是正勧告を受けていたことが9日、同社と同社の運転手への取材で分かった。

 調査を申し立てた運転手によると、大津市の営業所に勤務する運転手ら16人について2007年6月から約2年間、実際より労働時間を少なく計算して時間外勤務の割増賃金を一部支払っていなかった。

 同社によると、徳島市の営業所でも社員1人の残業代が未払いだった。いずれも従業員の申し立てを受けて労基署が調査したという。

 ヤマト運輸広報課は「事前に運転手の勤務表を作成して従業員に周知させ、未払い賃金があるなら支払うよう勧告を受けた」と説明。調査を申し立てた大津市の営業所の運転手は「未払いの割増賃金があるのは明らかだ」と主張している。

 同社をめぐっては、サービス残業をさせたとして大阪南労基署が07年7月に是正勧告していた。

   (2009/07/09 共同通信)

【記事】

 運転手がヤマト運輸を提訴 未払い賃金950万円請求 

 宅配便大手の「ヤマト運輸」(東京)の男性運転手(37)が、就業規則にない違法な控除制度で賃金を差し引かれたなどとして、同社に未払い分総額約950万円の支払いを求める訴訟を10日、大津地裁に起こした。 原告は滋賀県内の同社支店に2004年から勤務する宅配運転手。訴状によると、ヤマト運輸では、運転手の勤務1時間当たり、300円を控除していた。給与明細に記載はなく、運転手にも周知されていなかったという。

 原告の運転手は、この控除措置について「就業規則に記載がなく違法」と主張。05年10月から今年5月までに控除された約326万円が未払いだとしている。

 またヤマト運輸が労働基準監督署の是正勧告で支払った残業代が、実際の労働時間に見合っていないとして、付加金も含め620万円あまりの支払いも請求した。

 ヤマト運輸広報課は「訴状を見ていないのでコメントできない」としている。

   (2009/06/10 共同通信)

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