フルキャストは、労働者派遣法で禁止されている業務への派遣を繰り返したことにより、2007年8月にも厚生労働省から1〜2カ月の事業停止命令を受けていました。
しかし、事業停止命令処分を受けていたにもかかわらず、停止期間中、約170社に900件程度の派遣を行っていたとのことであり、厚生労働省は再度事業停止命令を出す方針を固めたようです。
2度目の事業停止命令、しかも900件もの派遣を行っていたとのことであり、モラル意識が欠如しており、悪質といえます。フルキャスト自身も、日雇い派遣から中長期派遣への転換を目指していましたが、やはり仕事の性質上日雇い派遣へのニーズは高く、転換は難しかったようです。
グッドウィルが廃業し、日雇い派遣最大手であるフルキャストは、その受け皿になると思われていましたが、再度の事業停止命令により、労働者への大きな影響は避けられません。フルキャストよりも小規模な会社でも、きちんとやっている派遣会社は存在しますが、そうでない会社もあるのではないかと思います。
厚生労働省は日雇い派遣を原則禁止(例外18業務)する派遣法改正案を国会に提出することを目指していますが、法改正だけでは派遣業界が改善するのは厳しい状況です。現在の監視体制はゆるく、フルキャストの事業停止期間中にもさらなる違反を許すばかりか、監視の目が行き届かないことをいいことにやりたい放題という印象すらします。
規制緩和は結局、格差を生むことにもなってしまいましたが、一度緩んでしまったものを今さら規制強化をして、果たして違法行為なく労働者は守られるのか、派遣業のイメージがアップするのかというと、どうも難しいように思えます。
世の中には派遣業の許可を受ける前に労働者派遣をしたり、無許可で労働者派遣を行っている会社も存在します。派遣業許可の厳格化や許可後の監視体制の強化、罰則の強化も必要であるように思います。
| 【記事】 フルキャスト、処分中も労働者派遣…再び事業停止へ 厚生労働省は、日雇い派遣大手「フルキャスト」(東京都渋谷区)に対し、2度目の事業停止命令を出す方針を固めた。 同社が昨年、違法派遣で事業停止となった期間中も派遣を続けるなどしたためで、同社の全支店で来月上旬から1か月の処分となる見通し。日雇い派遣業界では、最大手だった「グッドウィル」が度重なる違反で廃業に追い込まれており、フルキャストへの再度の事業停止が、規制強化の流れをさらに加速させる可能性もある。 フルキャストは昨年3月、労働者派遣法が禁じた建設、警備業に労働者を派遣したとして厚労省から事業改善命令を受けながら、同5月には、違法な港湾作業に労働者を派遣。これを受け、厚労省は同8月、同社に改めて事業改善命令を出した上で、違反があった3支店に8月10日から2か月、残る313支店に同1か月の事業停止を命じた。 しかし、同社はこの期間中にも、命令に違反して労働者派遣を続け、違反件数は900件を超えていたとされ、厚労省は、改善のための努力が不十分で悪質と判断したとみられる。 厚労省は同社の弁明を聞いたうえで、来月初めにも、東京労働局から1か月の事業停止命令を出す方針。命令が出れば、同社は新たに派遣契約を結んで労働者を派遣することができなくなる。同時に、違反の原因究明と再発防止の措置を求める事業改善命令も出される見通しだ。 フルキャストによると、同社の支店は現在、全国に156店あり、稼働する派遣労働者は1日8000人前後。日雇い派遣を原則禁止する厚労省の方針などを受け、中長期派遣への切り替えを進めているものの、現在も派遣労働者の4割程度を日雇いが占める。 フルキャスト広報室は、読売新聞の取材に「現時点で事実を確認できていない。弊社は事業改善命令に対する改善結果報告をすべて終了しており、信頼回復に努めている」などとコメントした。 (9月29日 読売新聞) |
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