2008年08月08日

国民健康保険の「短期被保険者証」と「資格証明書」


 普段はあまり耳にしない用語だと思いますが、国民健康保険料(税)を納めないと、「短期被保険者証」「資格証明書」といったものが交付されることがあります。


 近年、国民健康保険料(税)を払うことができず、無保険者となっている世帯、人が増えています。


 2000年4月1日から、国は自治体に対して、「資格証明書(国民健康保険被保険者資格証明書)」の交付を義務付けました。国民健康保険料(税)を1年以上滞納した場合には、正規の保険証の返還が義務付けられ、代わりに「資格証明書」が交付されることになったのです。これがいわゆる”保険証の取り上げ”と言われている問題です。


 市区町村によっても扱いが違うと思いますが、通常は、

@国民健康保険料(税)の納期限が過ぎると督促が行われ、

Aそれでも納めない場合は日数に応じて延滞金が課せられます。

Bそれでも納めない場合は、通常の保険証の代わりに「短期被保険者証」が交付され、

C納期限から1年を過ぎても納付がない場合は、保険証を返還し、代わりに「資格証明書」が交付される

という流れです。ちなみに、

D納期限から1年6ヵ月滞納し続けると、保険給付の全部または一部の支払いが差し止められます。
 

 「短期被保険者証」とは、有効期限(3ヵ月など)の短い保険証です。国保の給付は受けられますが、更新ごとに納付相談を行い、国民健康保険料(税)を納付することになります。


 「資格証明書」とは、特別な事情・理由がないのに、国民健康保険料(税)を1年間以上滞納している世帯に対して保険証の代わりに交付する証明書です。「資格証明書」は、単なる国保の被保険者であることを証明するだけで、保険給付を受けることはできません。受診する場合には、医療費の全額を自己負担して医療機関の窓口で支払い、申請により後日一部負担金を除いた額を申請することによって、償還する仕組みになっています。それでもさらに滞納している場合は、保険給付の差し止めや差し止めた保険給付から滞納分を差し引くなどの措置がとられます。


 2004年には、この全額自己負担が求められる「資格証明書」を交付され、保険証を使えない世帯が全国で30万世帯を超えました。


 この「資格証明書」(=保険証の取り上げ)について、国は滞納対策と位置付けしていましたが、滞納率は逆に上昇してしまい、効果が疑問視されています。納付意欲も減退しているでしょう。


 これも格差社会の闇といえます。”国民皆保険”といいながら、保険証を取り上げる制度によって、重度の病気で診療が受けられなかったり、小さな子供が医療を受けられないといったことが発生しています。


 その一方で、生活保護の人が国保料を支払わずに受診ができるといった矛盾も生まれています。




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posted by 千葉は千葉でも@幕張本郷 at 02:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会保険 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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